蛸(タコ)
板場に蛸が吊るされていました。
阿吽の蛸は「生の蛸」を使用しています。
蛸の滑りを塩で丁寧に洗い、滑りが無くなるまで何度も何度も洗います。
たっぷりのお湯に醤油を 八勺(はっせき約80ml)のおたま一杯入れて、3分半湯がきます。
こうして調理された蛸は御造里や和え物となります。
蛸をお客様の前で吊るしているのは、「生の蛸から調理してます」という証です。
また、干すことによって、水分を飛ばす役割もあります。
水分を飛ばすことで、旨味を閉じ込めて腐りにくくするのです。
蛸を「柔らか煮」にする場合には、別な方法で調理します。
塩味を付けないように、塩の代わりに「糠(ぬか)」で、同じ様に何度も何度も洗います。
そしてこの後、麺棒で何度も何度も叩きます。(かつては大根で叩いていたそうです)
叩くことによって、口の中で優しくほぐれる柔らかい蛸が出来上がります。
御造里や和え物でお出しする蛸は、隠し包丁を入れることで柔らかい食感にすることができますが、煮物では隠し包丁を入れることができないので、何度も叩くことによって蛸の繊維をほぐして柔らかく仕上げます。
割烹 阿吽(あうん)[店舗情報]
落ち着いた完全個室で心がよろこぶ本格的な会席料理。御祝い・法事・接待に。
東京都府中市宮町2-22-18
042-306-5003